看護婦さんのお金の話。

ナースの育児やポイ活や投資の話。

看護師あるある心霊体験。

たぶん看護師なら一度は体験したことがある話。

わたしはおばけや怖い話、心霊現象の話など大嫌いですし、霊感も全くないと思い、生きて参りました。

そんなわたしが経験した全く怖くなかった心霊体験の話をひとつ。


それはわたしが看護師3年目の話。
初めて、わたし含め同期の三人で日曜日の日勤をした日。
10年以上経った今でも忘れません。
患者さんの名前も覚えています。

まだ50歳前後の体育会系の仕事をしていた独身のAさん。
末期の癌でした。
お酒が好きで、お酒に起因する癌でした。
わたしが新人の時代から入退院を繰り返していたので、わたしの成長も暖かく見守ってくれていました。
担当することも多く、わたしのことを下の名前で呼んでくれていました。

その日もわたしが担当でした。
深夜の看護師からの申し送りでAさんが吐血したと。そのため絶飲食の指示と引き継がれました。意識はあって、血圧も安定していました。

朝一で挨拶へ。
今日担当です、お願いします。
いつも通りの挨拶。

Aさんは

おはよ。おい○○←わたしの下の名前。
ビール飲ませろよ。

これが最期の言葉でした。
そのあと、目の前で大量の吐血。
急変して、意識もなく血圧も測れませんでした。当直医を呼んで蘇生処置。
家族が来るまでみんなで心臓マッサージ。
吐血量が多すぎて、挿管はできませんでした。
家族が到着し、血まみれの現状をみて、そのままのお看取りで納得されました。

同期3人でお見送りを終え、3人で後片付けをしていました。
ナースステーションのセントラルモニターは、Aさんしか登録していなかったので、そのまま電源を落としました。

3人でAさんの思い出話をしながら、記録をしたり、片付けをしたり…

そしたら、

ピ、ピ、ピ…(心拍の音)

とセントラルモニターから音がしたんです。


3人が一斉にセントラルモニターを見ました。
鳴ったよね?…と。3人ともきこえました。

けど、セントラルモニターは電源が切られたまま。

Aさん、まだまだ生きたかったよね。
悔しかったよね。
やり残したことたくさんあったよね。

涙がでました。

全くその現象を怖いなんて思いもしませんでした。ただ、Aさんが、この世にまだ生きたかった音。心臓を動かしたかった音。

この現象はわたしがあと5年後、別の患者さんでも、経験しました。その方は30代の末期ガンの患者さん。その方のお名前も覚えています。

まだまだ生きたかった。

そんな気持ちが伝わりました。

きっとこんな経験、看護師のあるあるかしら。

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